格安SIMの契約をしたいけど、そもそも通信SIMのことを知らないし、よくわからない…!カタカナや英字は特に苦手…
格安SIMという言葉が登場してから10年以上たちますが、このようにお悩みの方はまだたくさんいらっしゃるはず…
すぐにパパッと手続きをしてみる、してから考えるという方もおられる一方、ちゃんと知識を身に着けてから契約を…!と考える慎重派の方も多いと思います。
そこで今回は情報通信会社に7年勤務し大手キャリアや格安SIMブランドの販売を経験した筆者が、通信SIMの種類と特徴を初心者でもわかりやすいように簡単に解説します。
格安SIMに興味を持っているけど用語がわからなくて契約に一歩進めず悩んでいる…そんな方の一助となれば幸いです。
- 自分で契約するための簡単な用語が知りたい
- 通信のことは全然わからないので格安SIMを契約するのが不安
- 格安SIMにしたいのでどんな種類があるか知りたい
通信SIMとは通話やインターネット通信をおこなうために必要なチップのこと
通信SIM(シム)とは携帯電話やIoTデバイス(例:ネット接続できる家電)などの通信機器を用いて、通話やデータ通信を行うために必要なICカードまたはチップです。
ちなみにSubscriber Identity Module(サブスクライバー アイデンティティ モジュール)の略です。
例えばスマートフォンを購入したとしても、家や無料のWi-Fi接続(無線LAN)を通して通信することは可能ですが、スマートフォン単体で電話をかけたりインターネット通信をすることはできません。ですので、通信するために任意の会社で通信SIMを契約する必要があります。
SIMカードかeSIMか
以前からあるSIMをカードに加え、最近はeSIM(イーシム)と言われる「スマートフォン本体に組み込むことが出来るSIMカード」を契約時に選ぶことができる通信会社も増えています。違いは以下です。
SIMカード
チップ状の物理的なカードです。対応機種が多く、機種変更の際も本体に差し替えるだけで簡単に切り替えが可能なので使用されている方は多いです
eSIM(イーシム)
一般的にはiPhoneであれば「プロファイル」と呼ばれる通信SIMの情報をスマートフォンなどのデバイス(通信機器)にダウンロードして設定し、使用します。Androidでは機種によって初期設定が異なります。
紛失や破損の心配がなくSIMカードのように倉庫から配送する必要もないため、手軽に契約ができます。ただし対応機種や携帯電話会社が限られているので契約前に注意が必要です。
スマートフォン本体に複数の契約情報を保存することができるため、通信会社を簡単に切り替えて使用することが可能です。
通信SIMの契約の種類
- 音声通話SIM:通話とデータ通信が可能
- データ通信専用SIM:インターネット接続のみ
- SMS対応SIM:データ通信とSMS(ショートメッセージサービス)が可能
1,音声通話SIM:通話とデータ通信が可能
主にこれが1番一般的なSIMです。電話をかける、受ける、ショートメール(SMS)、インターネット通信を行うことができます。基本的にはこれを選べば間違いないです。
2,データ通信専用SIM:インターネット接続のみ
インターネット通信のみ行えるSIMです。例えばお子さんにインターネットを使わせてあげたいけど電話は不要かなといった場合や、タブレットで通信だけの利用の際に契約することができます。
特徴として、音声通話SIMよりもやや割安であることが多いです。またMNP(ナンバーポータビリティ)は不可ですのでこの契約のまま他社に移ることはできません。
3,SMS対応SIM:データ通信とSMS(ショートメッセージサービス)が可能
音声通話は不可ですが、インターネット通信とSMSが使用できます。本人確認のためにSMSでの電話番号認証が必須のサービスに登録するために必要な場合、またはインターネット通信及び家族などでSMSを利用するために契約する場合などが挙げられます。
通信SIMを契約できる会社と特徴
- 大手キャリア
- 格安SIM
②の格安SIMはさらに
- 大手サブブランド
- 大手キャリアのオンライン契約専門プラン
- その他格安SIM会社「MVNO」
という種類があります。
1,大手キャリア
「ドコモ」「ソフトバンク」「au」「楽天モバイル」です。
大手キャリアは自社の基地局やネットワークを持ち、4G、5Gなどの最新通信技術を展開しています。
速度が高速で安定していて大容量のプランを提供している一方で、「ドコモ」「ソフトバンク」「au」に関しては価格が割高という特徴があります。
楽天モバイルは2020年4月より4大キャリアの一つとなりました。他の3キャリアに比べて価格が割安で大容量プランを提供している魅力的なブランドです。しかし建物内や地下、山間部などの一部地域ではまだ電波が繋がりにくいことがあります。
楽天モバイルは継続的にエリア拡大と通信品質向上に取り組んでおり、5Gエリアの拡大やプラチナバンドの導入、基地局の増設などを進めています。今後さらに多くの地域で安定した通信が可能になることが期待されています。
2,格安SIM
大手サブブランド
「UQMobile」「Ymobile」「irumo」 です。
大手キャリアが別ブランドとして提供しており、自社の安定した通話品質と低価格、というハイブリッドな特徴を持ちます。またこれらは実店舗があり、契約を店舗ですることが可能な他、困った際にサポートを受けることも可能です。
大手キャリアのオンライン専門プラン
「ahamo」「LINEMO」「povo」がこれにあたります。
オンラインからの申し込み専用プランなので実店舗がなく、人件費などがかからないため低価格でプランを提供しています。大手サブブランドに比べ、小容量からの申し込みも可能です。
その他格安SIM会社「MVNO」
その他、一番たくさんの会社があるのがこのMVNO(エムブイエヌオー Mobile Virtual Network Operatorの略)です。大手携帯キャリア(MNO)から通信設備を借りて、携帯電話サービスを提供しています。
MVNO 事業者数は2023年12⽉末で、なんと1,890社もあります。(総務省 「通信市場の動向について」 より)
有名ブランドとしては「mineo」「IIJmio」「イオンモバイル」 などが挙げられます。
大手キャリアから設備や通信網を借りて提供しているため、料金プランが安いというメリットがある一方、実店舗がない点や通信速度が遅く安定しない場合があるなどのデメリットもあります。
まとめ
今回は格安SIMをこれから契約したい方向けに、通信SIMとは何かについて特徴を簡単に解説しました。
・通信SIMとは通話やインターネット通信をおこなうために必要なチップのこと
・通信SIMには「SIMカード」と「eSIM」がある
・通信SIMの種類は基本的には「音声通信SIM」を選択すればOK!
1,大手キャリア
2,格安SIM
・大手サブブランド
・大手キャリアのオンライン契約専門プラン
・その他格安SIM会社「MVNO」
格安SIMはたくさんの種類があり、実店舗の有無や料金、使用するデータ量など自分にあった条件で契約する必要があります。仕組みや特徴をわかった上で契約しないと、自分にあったプランにならず料金が逆に割高になる場合もあるからです。
今回はメリット・デメリットに関しては簡単な説明となりましたが、また別記事で詳しく解説しますのでよろしければご覧ください。
当記事を読んでくださった方が少しでも格安SIMを身近に感じて頂き、契約する前のモヤモヤが解消されたのであれば嬉しいです。お読みいただきありがとうございました。